■ 経緯 ■


 時はT14、宰相府藩国は宇宙担当軍としての戦力増強を続けつつも、西方騎士団用の大型機や各国の共通機を輩出していた。
その大量の作業タスクは集められた各国の技術者に藩国存続のため"仕事"として割り振られている…惑星防御艦隊基地の満天星国への製作依頼も、その一貫であると感じられる出来事である。
 そも歩兵国家である満天星国へのこの重要施設の設計依頼は、旧ビギナーズ王国時代の宇宙軍空母の開発コンペティションに成功した縁と、合併した旧都築藩国の宇宙開発への積極的な技術投入という2国の技術が合わさった国であるということと、満天星国が国民弾圧事件によって内政面で崩壊しかけているという現状への支援という部分が背景としてあると感じる者は少なくない。
 満天星国はその名である満天の星に向かうこの巨大な船を、旧ビギナーズ王国が戦士達の"帰る場所"を作ろうとした思いと、旧都築の銀河鉄道へ馳せた宇宙への思いを合わせ、国の未来と威信をかけて作りあげることを決定し、製作依頼を受領した。



■ 施設概要 ■


 この要塞は満天星国の多数の技術者が分担・協力して製作しており、製作に当たって詳細な開発データが存在するため、それも合わせて提出する。よって当概要は全体を一見して見るための簡単な説明である。

 惑星防御艦隊基地「フォート オブ ジャスティス」は小惑星をその外装に利用したI=D部隊・宇宙艦隊が駐留可能である巨大戦闘要塞である。
その規模から来るコストを見て、各拠点に製作・駐留基地とするのではなく単独でブースターを使用した宙域移動能力を持ち、あらゆる戦場に駆けつける移動要塞となっている。

 艦隊収容能力として、宰相府藩国主力I=Dであるアトモス・フェイクトモエリバータイプのみならず帝國全体の宇宙軍主力として剣舞天使・エチオピア級・トモエリバータイプ等の様々のI=Dに対応する収容・整備設備を持ち、特に完全無人機であるアトモス専用設備は人的負担を整備士と管理指示者のみ配慮した効率重視の物となっている。この設備の多様さは宇宙艦船への対応に対しても同じことを言え、発展途中である宇宙艦船はI=Dよりも幅広く対応できるよう設計されている。この大規模設備をもっとも重要な点は、要塞に搭載された情報統合システムとの連結の細微調整の為であるということで、この施設に収容され戦場に向かった部隊の統率力は各個で情報交換しながら戦闘を行う場合とは比較にならないとされる。

 この大規模戦闘部隊の運用能力のみならず、要塞自体にも強力な戦闘能力が付加されている。その最大の特徴が周辺宙域への障壁・機雷の配置・管理能力である。対応範囲は要塞単独で30万km、遠隔管理センサーを配置すればその距離をさらに広げることが可能である。この能力はテレポート能力保有艦や快速奇襲艦隊を想定したものであり、高度に管理された障壁に機雷やセンサーを配置することで敵の戦術を限定し、情報と火力を掌握する戦場支配能力である。障壁宙域構築の際に味方艦隊移動用の"穴"を意図的作る必要があるが、それは要塞に隠された対艦レーザー砲・対I=Dレーザー砲の砲口が集中する場所であり、敵にとって死の罠の待つ穴となっている。
 戦場支配能力を実現するために、フォートオブジャスティスには強力な情報統制システムが搭載されており、駐留最大数の自軍艦隊・その倍の敵艦隊・さらに50万kmまでの遠隔配備した障壁宙域の同時観測が可能である。この観測能力は要塞に多数配備された高性能センサーと味方艦隊の持つ観測能力を合わせることで実現しており、あらゆる敵の戦術を観測・対応することが可能である。
 これらの強大設備が敵の手に渡らぬよう、要塞内部における歩兵戦装備も充実されている。基地自体の整備も考慮したブロック毎に存在する多数の隔壁、自軍歩兵が戦闘しやすいように作られた各種ギミック、敵対歩兵を排除する警備兵器、そして万が一の際ダメージを最小限に抑える電子機器の配備位置と…内部での激戦を想定した作りがなされており。さらに製作にあたって協力を得られた情報戦のパイオニアである越前藩国の手が入った対情報戦システムも構築され、常時・短期問わず内部・外部の双方からの同時情報攻撃からシステムを"常に守る"鉄壁となっており、内部・外部の双方においてあらゆる敵侵攻能力を叩き潰すことが可能な超規模戦闘要塞である。



■ 設備詳細 ■


 フォート オブ ジャスティスの能力概要は以上であるが、先に記載した詳細を合わせて提出する。
その多数のデータは

 ■ 生活・整備設備
 ■ 移動・迎撃設備
 ■ 情報管理
 ■ 宙域防衛
 ■ 内部戦闘設備

の5つのカテゴリに分割して記載する。


この正義の砦が、満天星の明日と希望を望む意志と体現となり、帝國の守り手にならんことを。
夜明けの船は一隻ではない。